「KALEVALA」 森本覚丹訳

フィンランドに興味を持ち出したのが考えてみれば小学生の時だったかな。最初はムーミン童話を好きでそこが始まり。長じてとうとう叙事詩にまで手を出してしまった。読んでみるとこれが奇想天外でとても面白い。何より武器を使った戦争が一切出てこない。登場人物も庶民がほとんど。一番の強者というのが吟唱詩人であるのが他に例をみない独自の特徴です。またこの偉い吟唱詩人はしばしば困難の前に泣き崩れてしまう愛すべき人物でもあります。
今現在は森本覚丹訳は入手しづらいかもしれないけども、文語体の格調高い訳文は北原白秋に賞賛されたほどの名訳として知られています。一般的には小泉保氏の口語訳フィンランド叙事詩 カレワラ〈上〉 (岩波文庫)カレワラ 下―フィンランド叙事詩 (岩波文庫 赤 745-2)の方が読みやすいかも知れません。
10年ほど前に原文も手に入れて目を通してみましたが、口に出してみるとより一層原詩の美しさが際だつようです。
フィンランド語は日本人にとっては比較的発音が容易な言語なので、少し勉強すればすぐに読むことは可能でしょう。今では折に触れ手に取る本になりました。
余談

  1. なっち紺に℃-uteが出るって。聞いてないよ。今から頑張れってか?
  2. 某局の野球中継でアナウンサーが投手と打者との攻防を詰め将棋に喩えていたがあれは明らかにおかしい。