「待った」で初の処分

囲碁・将棋
元名人の加藤一二三9段が「待った」によって処分されたそうです。私は見ていなかったのですが銀河戦での対阿部隆8段戦で桂馬を最初不成で指したのを手が離れてから成にしてしまったから、ということだそうです。テレビ棋戦だったのであとから見直して判断することが出来たわけです。この将棋は加藤9段が勝ったのですが、阿部8段も投了はしたものの納得が行かなかったようです。記事にもあるとおり、これによって勝負の結果は覆りませんが加藤9段はそれなりの代償を払わされる事となりました。
加藤9段という人は変わり者の多い将棋界においても屈指の人物で、神武以来の天才、と呼ばれた10代の頃からの50年にも及ぶ棋歴を誇ります。敬虔なクリスチャンとしても知られ、時のローマ法王から勲章まで貰ったりしています。対局前の数々の儀式から対局中の行為(奇行?)、10年来変わらなかった夕食のメニューが変わっただけでその日の内にみんなに知れ渡るなどある意味常に注目されている棋士でもあります。ただ伝説的な逸話は数多く残しているし、対局中の行為には不快感を示す人はいるものの(本人は殆ど意識していない行為のようです)、人間的には決して嫌われているわけでは無く普段の加藤先生はいつもにこやかな紳士だそうです。私は加藤将棋の長年のファンなのでこれにめげず対局での勇姿をまだまだみせて下さい。