ザ・ベリー・ベスト・オブ落語

http://www.u-canclub.jp/bor/indexoverture.html
ここ2日ほど宣伝をよくみかけるので感想などを。
まず志ん生ですが「火焔太鼓」「替わり目」はわかる。「黄金餅」は通向けか。「三軒長屋」は他の演者でよりよいのがあると思うのだが(小さんとか)何かの兼ね合いなのだろうか。
次の圓生が「百川」「位牌屋」「花筏」これはまた渋いところが。「百川」はそれほど面白い噺では無いと思うのだけど近年聴く機会が増えているような気がします。「位牌屋」は唯一録音で残っているものだそうで、そういえば実際に生で聴いた覚えは無いですね。「文七元結」「小言幸兵衛」は文句無し。個人的には「三十石」を入れて欲しかった。
黒門町が「明烏」「愛宕山」「酢豆腐」。この方は何を入れても○なのですが、まあ無難な線かな。
可楽は「味噌蔵」「立ち切り」「三方一両損」。「味噌蔵」の可楽といわれたくらいなのでこれは良いとして「立ち切り」かぁ。「うどん屋」がよかったなぁ(笑)
松本亀太郎の柳好が「野ざらし」「青菜」「鰻の幇間」。欲を言えば「がまの油」が欲しい(笑)
勝っちゃんの柳枝は「花色木綿」「宮戸川」には賛成。「搗屋無間」はどうなんだろう。「小言幸兵衛」が収録されているのでちょっとマニアックですね。聴き比べて楽しめ、という事ですか。
加藤専太郎の金馬は「居酒屋」「孝行糖」「小言念仏」「金明竹」。爆笑編ばかりですね。個人的には「孝行糖」のかわりに「佃祭」がよかった。余談ですが「孝行糖」は演るのがいるなら譲っても良い、と言っていたそうです。
三木助「道具屋」「崇徳院」「芝浜」これはしょうがない。「近日息子」とかあるとよかった(笑)
会長の柳橋が「粗忽の釘」「天災」「碁泥」これはいかにも他との兼ね合いでこの演目になったみたい。「小言幸兵衛」とか「目黒のさんま」とか好いけどねぇ。
稲荷町は「中村仲蔵」「五人廻し」が絶品。「火事息子」も十八番。「一眼国」も入れて欲しかったな。
馬生が「文違い」「親子酒」「目黒のさんま」。「親子酒」のかわりに「初天神」とかどうですかねえ。
最後に小さん。「長屋の花見」「饅頭こわい」「粗忽長屋」。下げまで演じている「長屋の花見」ならそれこそベストだけどたぶん違うんだろうな。


おそらくほぼすべて聴いたことがある音源だと思うので私は買いませんが、どちらかといえば古典落語初心者におすすめだと思いますw