最近読んだ本とか

昨日は新宿サブナードでイベント整理券を手に入れてから代々木で路上ライブでも、と考えていたのですが、関東在住の方々ならご存じのように台風が凄くて路上どころでは無かった。
というわけで整理券のみで近くのHMVを冷やかしてから帰宅する。
さて話題変わって最近の読書。例によってミステリー系ばかり。

月が昇るとき (晶文社ミステリ)

月が昇るとき (晶文社ミステリ)

アララテのアプルビイ (KAWADE MYSTERY)

アララテのアプルビイ (KAWADE MYSTERY)

英国ファルス派と言われる作家2人。私はこの手の作品けっこう好きなのです。
グラディスのは普通のミステリ好きでもそれほどは違和感を覚えることは無い程度の本格物、と言っても構わないと思う。少年の目を通しての語り口も非常に上手いし謎解きとしても充分水準に達していると思います。
イネスのはこれはもうハチャメチャ。近年邦訳が進んでいるイネスだが、ある意味真骨頂と言っても良い作品。一応推理小説の体裁はとっているが内容は幻想的ドタバタ風冒険活劇もどき、しかもイネス一流の英国文学からの引用が随所にあり、かなり読む人を選びそうです。
ちなみに私はこういうの大好きです。深みとか含蓄ではなく18世紀的ピクチャレスクの雰囲気に浸りたい方にお薦め。
ハーレー街の死 (論創海外ミステリ)

ハーレー街の死 (論創海外ミステリ)

こちらはうってかわって所謂ちゃんとした謎解き物。驚きの結末という意味ではなかなか優れたアイデアの作品ではあるが、起伏に富んでいるとは言い難いので多少退屈に感じる人もいるかも。ただ、1個のアイデアを長編にしてしまう力量は大したもので、作者の特徴はよく現れています。第四の可能性という表現が妥当かは微妙な気はしますが、代表作といって良いでしょう。多作なのに邦訳のとても少ない作家なのでこれから期待したいところです。


今日のところはこれくらいで