最近読んだ本

早いものでもう12月。
その間に菅澤美月さんのイベントに行ったりしましたけど基本的に静かにしていました(ん?
では忘れないうちに読書感想。

封印の島 (論創海外ミステリ)

封印の島 (論創海外ミステリ)

ピプル警視ものの第三作。とはいっても私はこのシリーズ初体験なのでどれほど重要な作品なのかはよくわからない。内容は思想小説風の前半から冒険小説風の後半と連なる広義ではミステリー。どうやらこの事件がもとでピプルは警察を解雇されるらしいのだが、この人間的な弱さを見せる警視に共感出来れば面白いのかも。自分はそれほどのめり込めなかった。
看護婦への墓碑銘 (論創海外ミステリ)

看護婦への墓碑銘 (論創海外ミステリ)

初めて読む作家。上質な2時間ドラマ的な印象。手堅くそつなく纏まっていて読みやすいが安っぽい感じはしない。こういう作家が沢山いたというのがさすが黄金時代。
虚空から現れた死 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

虚空から現れた死 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

奇術師探偵ディアボロが主人公の中編2作収録。こちらは他のロースンの作品に比べると少々大衆的。展開が早く楽しく読めるが荒っぽさが目立つ。連載された雑誌の性質によるものなのでしょうがないのだが、やはりマーリニ物が好みです。
ウォンドルズ・パーヴァの謎 (KAWADE MYSTERY)

ウォンドルズ・パーヴァの謎 (KAWADE MYSTERY)

ブラッドリー夫人の特徴が顕著になってきた2作目。よく考えればかなり猟奇的な殺人を淡々と描写して、一見関係無さそうなところで妙に盛り上がったりする作風もよくわかります。パズラー小説としても充分面白く、なかなか名作だと思います。すんなりと筋が進まない独特のひねくれたところは好みがわかれそう。
何度か書いていますが、私はこういうの大好きです。この人も多作なのでこれから翻訳が進んで欲しい巨匠の一人です。
死の会計 (論創海外ミステリ)

死の会計 (論創海外ミステリ)

この人も初めて読むアメリカの作家で、女性2人の共作。1960年代には珍しい本格派で、ウォール街を舞台にした作品を多数発表しているそうです。内容は読み応えのある本格ミステリーで、題材も実際にあった出来事を元にしていて、リアルな描写を楽しめます。