Hank Jones Piano Solo Concert@すみだトリフォニー大ホール 2008/01/11

今年最初はハンク・ジョーンズのソロ・コンサート。ちゃんと来日出来るのか半信半疑でしたがブルーノートでも元気に演奏していたというので急遽行ってきました。
まずはセットリスト


1. Take The A Train (Billy Strayhorn)
2. Summertime (George Gershwin)
3. Amapola (Joseph LaCalle)
4. On Green Dolphin Street (Bronislau Kaper)
5. My Funny Valentine (Richard Rodgers)
6. Black Orpheus (Luiz Bonfa)
7. Have You Met Miss Jones? (Richard Rodgers)
8. Georgia On My Mind (Hoagy Carmichael)
9. Blue Monk (Thelonious Monk)
10.My Romance (Richard Rodgers)
11.The Very Thought Of You (Ray Noble)
Intermission
12.St. Thomas (Sonny Rollins)
13.Someone To Watch Over Me (George Gershwin)
14.Stella By Starlight (Victor Young)
15.Memories Of You (Eubie Blake)
16.All The Things You Are (Jerome Kern)
17.'Round Midnight (Cootie Williams & Thelonious Monk)
18.Yesterdays (Jerome Kern)
19.Speak Low (Kurt Weill)
20.Autumn Leaves (Joseph Kosma)
21.Come Rain Or Come Shine (Harold Arlen)
22.Alone Together (Arthur Schwartz)
encore
23.Bye Bye Blackbird (Ray Henderson)
24.In A Sentimental Mood (Duke Ellington)


ジョーンズ氏は非常に元気。曲と曲の間に毎回短い曲紹介を挟んで、時折笑いを取りながら進めていたのですが、最初に出て来た時はマイク無しで喋っていたのに、2曲目からは登場(?)したマイクを一々手にしていました。
20分休憩を挟んだ2部構成で11曲づつ。かなり贅沢です。曲目はすべて超スタンダードで、お得意のものばかり。こうして沢山続けて聴くとEarl Hinesの影響もあるとはいえArt Tatum色が強い気がします。もちろんこの2人ほど音数は多く無いのですが使う和声や曲構成のせいかそれなりに饒舌に聞こえます。
個人的に印象が強かったのは前半だと8以降、快適なテンポで進んで行く8、かなりご機嫌だった9、メロディ重視の10、エンディングが聞き慣れているのと違っていた11など。
後半では工夫を凝らしていた16、ラプソディックな17、唐突に終わった感のある22など。
アンコール2回目は後ろ向きに出て来たりしていましたが、この最後の24は何かしら思い入れを感じさせる入魂の演奏でした。その後また登場したときには遠回りしながらピアノに近づき、結局弾かずに「ヤルモンダ!」と懐かしのCMフレーズを叫んで去って行きましたw


確かに20年以上前に聴いたときよりは若干キレが悪くなった感はありますが、一昨年聴いた時と比べると、ソロだったせいかより自由度が増していて、現在のジョーンズ氏の神髄を味わえたと思います。空席が多めだったのが少し残念でしたがとても素晴らしいコンサートでした。