虫売り

江戸時代には虫売りという商売があったらしい。
ちょうど今頃の時季からの事だそうで、天秤に虫籠をいっぱいぶら下げてマツムシ、スズムシ、クツワムシ、等の鳴く虫や、ホタルやカジカも売り歩いたそうです。
お盆には生類憐れみということで飼っていた虫も放ってしまうので、ほんの一月ほどの商いだったとか。
当時の風習なのでしょうが、期間限定で飼って、盆には逃がしてしまうなんて風流ですねぇ。暑い頃に虫の声というのが涼しさをさそうのは昔からだったようです。
また同じ時季には花見ならぬ蓮見というものがあって、赤坂溜池や上野不忍池などで早朝のまだ暗いうちから起き出して、蓮の花が咲くのを楽しんだそうです。
その帰りには大抵入谷の鬼子母神朝顔市へまわったものだそうです。


そんな事を考えながら暑さを乗り切りたいのであった。