ピーター・ロビンスン

夏の記憶 (創元推理文庫 (273‐2))

夏の記憶 (創元推理文庫 (273‐2))

水曜日の子供 (創元推理文庫)

水曜日の子供 (創元推理文庫)

誰もが戻れない (講談社文庫)

誰もが戻れない (講談社文庫)

最近読み始めた作家です。1950年ヨークシャー生まれ。1974年カナダに移住。
作者の故郷ヨークシャーを舞台にした田園情緒溢れるミステリ、というのは間違ってはいないけれど、犯罪の内容が救いの無いものであったり、登場人物の内面への心理描写がネガティブ方面に傾きがちなのもあって、全体としては落ち着いてはいるものの沈みがちな雰囲気を持っているように私は感じました。
まだ上記の3作品しか読んでいませんが、これらにはすべてアラン・バンクスという警部が登場します。このバンクス警部の人物造形が魅力的なのでこれからも読み続けていけそうです。
望んでロンドンからヨークシャーの田舎町に転属、音楽好きで酒とタバコはやめられない、やや小柄で細身の筋肉質、妻に一男一女。音楽の趣味は幅広いのですが、クラシックの話題が出る事が多く、それらの殆どが私の趣味と合うというのが個人的に推薦できるところ。
この作者は短編も得意なので、そのうちそちらもまとめて読んでみたいと思っています。