「二階ぞめき」古今亭志ん生

昨日は五代目志ん生の誕生日だったとか。生誕115年ということですか。
「二階ぞめき」という噺は大店の二階に吉原を作ってしまうという噺で、若旦那が二階でその吉原を素見しながら独白を聴かせるわけですが、この志ん生師匠の録音は晩年で舌がもつれているのか、酔っぱらっているのかかなり呂律がまわっていないけども、何とも言えない良い雰囲気が感じられて、初心者向きではないけれど私は大好きです。
志ん生師匠の息子の噺家も2人とも亡くなってしまったので、この手の芸を味わう機会も実際にはもう無くなってしまったわけで、せめてたまには録音でも聴いてみようかとふと考えてみたときに、何故かこの「二階ぞめき」が頭に浮かんだので紹介してみました。
現在この噺を演じるのは家元立川談志くらいです。談志さんのはまた違う味でこれはこれで面白かったですね。あの人はそういう時代の雰囲気だったり芸というものを大好きだ、というのが良くわかります。今ではかなりわかりづらい噺なので、まず演じられる事は無いでしょうが、一人で勝手に妄想しつつ盛り上がってしまう若旦那は他人事ではないかも。
余談

  1. 高尾8段、本因坊奪取おめでとう御座います。もとから日本人の新本因坊は久しぶりです。