文学

ドン・キホーテ(セルバンテス作、荻内勝之訳)

今更言及するまでもないスペイン文学の名作。現在まで数々の邦訳がありますが、最近完成した新訳がとても読みやすいので取り上げてみました。まあ、もう一つの理由は翻訳者が知人であるからなのですが。 昨年ようやく完結して出版され、いろいろ催しもあった…

二人の貴公子

この「二人の貴公子(原題The Two Noble Kinsman、河合祥一郎訳)」も長い間シェイクスピア全集に含まれなかった作品です。ジョン・フレッチャーとの共作で、このコンビでの作品としては「ヘンリー八世」があります。 なぜシェイクスピア全集に含まれなかった…

エドワード三世

ここ10年くらいの間にほぼシェイクスピア作品として認識されるようになった戯曲「エドワード三世」(原題THE REIGN OF KING EDWARD THE THIRD)の本邦初訳(河合祥一郎)を読みました。昨年出た本ですがなかなか時間がとれず、漸く最近になって読むことが…

ムーミン

安藤希さんがちらっと自分のブログ(id:nozomian)でムーミンの絵本についてふれていたので、触発されてムーミンの事でも。 日本でも数シリーズテレビ化されているので皆さんご存じであろうムーミンですが、フィンランドの女流作家で画家のトーべ・ヤンソン…

浮世断語 三代目三遊亭金馬

居酒屋の金馬のいわば随談集。昭和三十年代に出た本なので今ではわからないような話もたくさんあるのですが、当時の事や、もっと古い感覚がどういうものだったか、というのを時折読み返したくなってしまいます。駄洒落や警句、昔の悪口などもたくさん載って…

「KALEVALA」 森本覚丹訳

フィンランドに興味を持ち出したのが考えてみれば小学生の時だったかな。最初はムーミン童話を好きでそこが始まり。長じてとうとう叙事詩にまで手を出してしまった。読んでみるとこれが奇想天外でとても面白い。何より武器を使った戦争が一切出てこない。登…